平成18年2月4日(土) 午後6時開演


今年に入って2回目のぱんとまいむ寄席は、ゲスト3人という豪華版になりました!
江戸落語2人は人情噺を・上方落語2人は滑稽噺をたっぷりこってりと披露しました。
とてもバラエティに富んだプログラムとなりました!
普段なら、同じ会で人情噺を2席・・・なんてことはありえませんが、ぱんとまいむの
お客様はとっても楽しみ上手。たまたまこうなったのではなく、砂九の計算ずくの
プログラムはとても満足していただけました!

「池田の猪買い」 浪漫亭砂九
「浜野矩随 お好味家喜楽
仲入り
「癪の合薬」 竜宮亭無眠
「子別れ」 道落亭かね平
(敬称略)
この日もぎっしりのお客様。席はほとんど埋まってます。
本当にありがたい事です。
そんな中、砂九の開口一番で開演です!
ネタは「池田の猪買い」。上方の代表的な冬のお話で、
お伊勢詣りの「東の旅」に対して「北の旅」とも言います。
徒歩か馬、駕籠ぐらいしか交通手段のなかった昔は
池田でもちょっとした旅だったのですね。今では阪急電車で
22分です(笑)。写真は猪を撃つところ。砂九は扇子を
使ってますが、手ぬぐいを使う人もいます。
つまり、何でもええわけで・・・

ぱんとまいむ寄席では2席目が仲トリとなります。
今回の仲トリは2回目の登場となります、
お好味家喜楽。前回の「中村仲蔵」が
好評だったこともあって、満を持しての再登場!
ネタは人情噺の「浜野矩随」。「はまののりゆき」と
読みます。人名ですね。名人と言われた彫り物師の
息子さんが苦悩する話です。
最近の喜楽の人情噺はとても好評です。
ぜひ一度、機会を見つけて聴いてみて下さいね!

3番手は無眠の登場です。江戸前2人の人情噺に負けじ
と、上方落語の面白さ全開です。
ネタは「癪の合薬」。「しゃくのあいぐすり」と読みます。
江戸では「やかんなめ」と言いますね。
「癪」とは今で言う胃痙攣などの胃痛のこと、
そして「合薬」はおまじないのことです。
つまり直訳すると「胃痛のおまじない」・・・
これでは落語っぽくないですね(笑)
やかんをなめると癪が治まるという変なクセのある
大家のお嬢さん。お出かけの帰り道で癪が起こった
が、やかんがない。そこへ通りかかったのが、
ツルリとはげたお侍さん・・・メンバー曰く、
「ビジュアル落語」・・・ほっとけ!
まぁ、ちょっとずるいと言えばずるいのですが・・・

大トリはかね平です。おっとぉぉぉ!これは珍しい!
かね平の羽織姿!少しピンボケですが、珍しいので
載せちゃいます。ネタはこれも江戸落語の人情噺でも
名作中の名作、「子別れ」です。なるほど、
気合が入ってるんだ・・・・・フ〜ン
「子別れ」は「子は鎹(かすがい)」または「子別れ(下)」
とも言う場合があります。つまり前半があるんですね。
(下)だけでも30分はたっぷりかかる大ネタですので、
通して聴くと1時間以上にも!「子別れ」というと
多くはこの「子別れ(下)」のことを指す場合が
ほとんどですね。身内が言うのもなんですが、
かね平の「子別れ」もとても好評で、この日も
大変満足されたことを、お客様の口から直接
伺っております!