平成19年3月3日(土) 午後6時開演


この月は期せずして盛り沢山の内容となりました。
元々、志ょ朝と無眠の二人会の予定だったのですが、砂九と親交があった津軽三味線の
田中隆史さんから、「追悼の意を表したい」と、ご出演の希望が。
そして、楽語の会で最もがんばっている若手のうちの一人、すだれ乃たまの
出演が続けさまに決まりました。
その分、時間は長丁場になったが、とっても内容の濃い会となりました。

「初天神」 すだれ乃たま
「ぜんざい公社」 槍田家志ょ朝
「花筏」 竜宮亭無眠
仲入り
「津軽三味線」 田中隆史
「川柳は心の憂さの吹きだまり」 竜宮亭無眠
「井戸の茶碗」 槍田家志ょ朝

本番直前の志ょ朝とかね平・・・
本番前の緊張は微塵たりとも感じさせません!
・・・というと聞こえはいいが・・・もうちょっと緊張しようや
ちなみにこの日はお手伝い(ビール目当て?)で
かけつけてくれたかね平が、この写真以外の
全ての撮影を引き受けてくれました。謝謝!!!

開口一番はすだれ乃たま。ぱんとまいむ寄席では初登場であり、また、女性の演者というのも彼女が初めてです。
マスターが、かねてより「キャリアは浅くとも、がんばっている人たちを応援したい」と
おっしゃってくださっていましたので、そのご好意に応えての第1弾です!

彼女は芸名からもわかるように、南京玉すだれを長年やっておりますが、落語に挑戦したいということで
てがけたのがこのネタ。「初天神」です。見てください、この表情!めいっぱいの豊な表情に、好感度アップ!!!

続きましては槍田家志ょ朝で、2回目の登場です。ネタは「ぜんざい公社」。

結構、新しい時代のネタですが、非常に多くの落語家が手がけており、
大変ポピュラーになっています。もう古典落語といってもいいネタの一つですね。

本日の仲トリは竜宮亭無眠。「花筏」の一席です。この人のこのネタは珍しいですね。
珍しいはずで、いわゆる「蔵出し」の一席です。

あっさりと演じる方もいらっしゃいますが、無眠のそれは、ネットリ(笑)と爆笑ものにになってます。

休憩の後は、田中隆史さんの登場です。
日本人が三味線を弾く姿は、本当にいいですね。男性は男性なりに、女性は女性なりにとてもかっこいいと思います。

『六段』『メドレー(津軽じょんから節(旧節) あいや節(2バージョン) よされ節)』『曲弾き』の3曲を
弾いてくださいました。やはり生の演奏はとても迫力があります。

最近、よく新作落語を手がけている無眠の「川柳は心の憂さの吹きだまり」という、
題名がすでに川柳になっている、変わったネタです。
笑福亭仁智さん作で、サラリーマン川柳をモチーフにした、
とても面白いネタで、ごくごく一般的な酔っぱらいのサラリーマンが主役です。

さあ、満を持して登場の大トリ、志ょ朝の「井戸の茶碗」です。
このネタは無眠のりクエストです。
志ょ朝に「井戸の茶碗をやってほしい」といった時の返事が「いいんですか?」だっただけに
渾身の一席となりました。二人のお侍と屑屋さんが出てきますが、登場人物全員が
とても情のある人々。現代人に是非とも聞いていただきたい一席です。

出演者が多かっただけに、打ち上げも賑やかなものと
なりました!マスターご夫妻、出演者、そして常連様と。