平成18年4月8日(土) 午後7時開演


愛知県春日井市にあるカフェ・テラス「ソフィアン」での「ソフィアン寄席」は年に2回の公演。
先回は昨年の9月に行われたのですが、その時は砂九・栄歌・無眠の3人による
「大ネタ特集」。1人の平均持ち時間は約1時間。3人で3時間という
とんでもない落語会でしたが、今回はメンバーは同じ顔ぶれですが、
内容は打って変わって「小ネタ特集」。「小ネタ」という定義が難しいのですが、
概ね20分ぐらいまでのネタを集めました。「小ネタ」ということで全体的に
短くなるだろうと安心した出演者たちはマクラをベラベラとしゃべりだし・・・
気がつくと、やっぱり3人で2時間30分ほどの公演になってしまいました。
ま、このメンバーだと仕方がないかも。
長くすることはあっても短くするなんてことはサラサラ考えない連中ですから・・・(笑)

「鉄砲勇助」 浪漫亭砂九
「二人癖」 南遊亭栄歌
「稲荷俥」 竜宮亭無眠
仲入り
「大安売り」 浪漫亭砂九
「冷蔵庫哀詩」 竜宮亭無眠
「手水廻し」 南遊亭栄歌
開口一番は砂九「鉄砲勇助」です。
演題の由来である「鉄砲勇助」という人物は後半に出てまいりますが、ほとんどの場合、
出る前に終わってしまいます。ですが、なぜかみんな「鉄砲勇助」の演題で演じます。
(たまに「うそつき」などの名前で演じられる方も見かけますが・・・。どこで切ってもいい便利なネタです。

2番手は栄歌の登場です。ネタは「二人癖」
お互い癖の直しあいをしようと言い出した二人、いつの間にやら
どうやって相手の癖を出さすかという事に夢中に・・・
意外と仕草の多い、楽しいネタです。

前半戦の最後は、無眠の「稲荷俥」です。
「稲荷」とはお稲荷さんのこと、「俥」とは人力車のこと。
人力車に乗せたお客さんが実はお稲荷さんのお遣わしである狐だということが・・・
しかしてその実体は・・・どちらかというとじっくり聞かせる、それでいて時間的にも手ごろなネタです

後半戦のトップバッターも砂九です。ネタは「大安売り」。
力士のお話です。演題からは想像がつきませんね〜。
贔屓のお相撲さんの戦績を聞いていくのですが、さて、その結果は・・・
のけぞっている所は強い強い力士のイメージですね(笑)。オチは砂九のオリジナルです。
 

続いて5番手(!!)は無眠の「冷蔵庫哀詩」。小春團治師匠の作品です。
冷蔵庫や冷凍庫には色んなものが入ってるもんです。卵やマヨネーズ、ケチャップ、
プッチンプリンにアイスクリームにサーロインステーキ・・・
それら一つ一つが人格を持っていたとしたら・・・
冷蔵庫の中で展開される、ほんのほんのほんのちょこっとだけ心温まるお話です。

本日の大トリは栄歌です。ネタは「手水(ちょうず)廻し」
ポピュラーなネタですが、このネタも実は鉄砲勇助と同じく、面白いところだけピックアップしているネタ。
元のネタを「貝野村」と言います。「貝野村」フルバージョンは故・桂小南師匠や笑福亭鶴光師匠
ぐらいでしか聞くことのできない珍しいネタです。
先ほどの「二人癖」同様、仕草が大きなポイントとなるネタです。見よ!この真剣な眼差しを!!!

次回は今年秋頃を予定しております